メッセージ

植物進化生態学研究室とは

植物進化生態学研究室は、東京大学理学部2号館に拠点を置く2023年にスタートした研究室です。もともとは日本の植物生態学の基礎を築いた三好学教授による植物生理学及生態学講座に由来をもち、これまで植物学分野を牽引する多くの人材を輩出してきましたが、2023年4月に教授の土松隆志が、同8月に准教授の片山なつが赴任したことに伴い植物進化生態学研究室と名付け、新たなスタートを切りました。

巧妙で多様な植物の形態と仕組みはどのように進化してきたのか

植物は、絶えず変化し続ける物理的環境―乾燥や紫外線、浸透圧―や、微生物や昆虫、他の植物などの生物的環境との生態的相互作用の中で、極めて多様で巧妙な適応メカニズムや奇妙な器官や形態、ボディプランを生み出してきました。私たちはこのような植物のめくるめく多様性を分子レベルから解き明かし、その進化過程を復元・予測することを通して、生物進化の普遍的理解を深めることを目指します。研究の詳しい内容はぜひ研究ページをご覧ください。

社会の諸分野の次世代を担う人材を育成する

東京大学大学院理学系研究科生物科学専攻の基幹講座に所属する研究室として、社会の諸分野の次世代を担う人材を育成することは私たちの重要な使命です。日々の研究は植物の「面白い」形質の謎を解く純粋な基礎科学ですが、その過程で、未知の問題を自ら発掘する能力、独自の手法で問題解決する能力、研究成果を伝えるプレゼンテーション力、英語でのコミュニケーション能力など多くの力を培うことができます。これらの能力は、基礎科学分野の研究者を目指す方はもちろん、将来民間企業や官公庁、国際機関などで働きたい方にも大きな糧になるものです。

多様な人材が集う、学びやすく働きやすい研究室を目指して

生物の進化や生態系のダイナミクスは複雑であり、特定分野の確立された手法だけでなく、既存の学問の枠組みを超えたアプローチで取り組んでいくことが必須です。このためには、多様なバックグラウンドを持つ人たちの間で日頃から対話をすることが重要です。そこで私たちは、研究分野や性別、国籍などに関してダイバーシティが高い研究室を目指し、学びやすく働きやすい環境づくりに研究室全体で取り組んでいきます。

ぜひ、私たちと一緒に研究しませんか。興味のある方のご連絡をお待ちしています。